緑医学勉強会  多発性嚢胞腎 2016.5.24

2016-05-24 22.01.54
今回は指定難病の 多発性嚢胞腎のことを藤田保健衛生大学医学部腎内科学 林先生に話してもらいました。腎臓に嚢胞(水たまり)が沢山できる病気で 4000人に一人と言われています。まずは遺伝があるので 家族歴として腎臓で亡くなれている方がいるかです。また若年で高血圧になりやすいのも特徴です。血尿、蛋白尿はあまりでませんので鑑別にはなりにくいとのことでした。
この疾患は癌ではありません。腎臓が嚢胞に置き換わっていきます。約半数の患者は70歳までに血液透析が必要な慢性腎不全となります。死因は心不全21%、脳血管障害21%、嚢胞での感染症14%で、脳動脈瘤によるくも膜下出血だけではなく、脳梗塞、脳内出血の割合も多くなっています。この患者の脳出血の割合は通常より3倍多いと言われているようです。
治療はトルバプタン(商品名:サムスカ)があり、嚢胞の増大を抑えるそうです。高血圧の抑制も重要な進展予防になるとのことでした。腎臓には嚢胞は通常でも多数の方に見受けられます。診断基準では腎臓に嚢胞が3個以上あることとなっております。この疾患は肝臓にも嚢胞ができます。腎臓に嚢胞が多数あるとわかったら、かかりつけ医に相談して大学等に紹介してもらうことが大切とのことでした。

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