4月28日から5月1日までミヤンマーへ行ってきました。今回はミヤンマー三回目です。医療視察的にはベトナム、中国、モンゴルについで4国目ですね。私自身しかできないことを 社会貢献したくて海外に行ってます。正直言って 今までのミヤンマー視察では未病予防、糖尿病の話をしても、それよりも心筋梗塞等や脳出血の病気を受けた方が病院のお金がもうかるとの意識が強く、未病予防に興味のある先生はいませんでした。実は三回目の今回であたりがなかったらもうやめましょうとコーディネーターと話していたのです
医師といういと 大学の先生 病院の先生 開業医に大まかにわかれると思います。実はアジアの地域ではもう大学とか 病院の先生レベルでの支援は始まっています。国同士の援助ではとにかく病院を建てる、医師を派遣するとなります。病気になった人を大学とか病院の診察室で待っているのでは 我々日本と同じような医療費大国になってしまうということです。勿論そのシステムの確立も必要です。が、その前でとどめる未病予防を私は教えに行ってます。糖尿病とか生活習慣病が蔓延すると認知症が増え、寝たきりが増え、健康寿命が縮まります。病気になる前の段階で止めませんか!医療費も減りますと。
まずは栄養士、スポーツトレーナー的なものの確立です。もっと国民に啓蒙することです。そして健診的なことの普及です。ただアジアの発展途上国では 特にミヤンマーでは貧富の格差が激しく、国の政治、先行きを決めるのは富裕層なのでまずは富裕層の健康管理をしていくことが先になると思います。できれば富裕層の家庭へも各栄養士、スポーツトレーナーを派遣したいですね。勿論名知先生のようにミヤンマーの無医村で医療する尊敬する先生も実在します。
貧困層には 薬局に指の先にちょんと針をさすだけでわかる糖尿病の機械を配置して国が補助して、糖尿病を早く発見することです。おそらく国民皆保険制度が仮に制定されたとしても、病院には貧困層は通わないでしょうね。
4/28木曜日の夜にミヤンマーに入り、翌日午前にP病院に行きました。今回は違ったのはCEO(経営者)がでててきたことです。今までは雇われ院長とか糖尿病の専門医と会ってきました。勿論実際の臨床医と会って話すのは大事だったのですが、うかつにも我々が勘違いしていたのは 彼らでは決定権がなかったのです。
P病院の会議室でプレゼンテーションしました。
一緒にうつっている方がミヤンマーでの糖尿病専門医です。
あとでCEO 病院のオーナー(下記写真)がでてきまして、これぞ鶴の一言でしたね。
このP病院には日本人で日本の会社から派遣されている方もいまして、状況を教えてもらえました。
CEO経営者は小児科の先生でしたが、今後ミヤンマーに10以上の病院を建てる予定で、バックには銀行もいて、その銀行系のマネージャも同席しての会議だったので、決まるのが早い早い。未病予防への関心があり、糖尿病治療が大事だとの認識をもっておられた医師、経営者でしたので、即その病院のフロアを使って糖尿病未病予防センターなるものを作りましょうと言われました。わたくしにとって嬉しい困り方でした。私としては主体を名古屋市にしてスカイプとをメインに関わっていこうかとおもっておりました。その後そのCEOが違う階を見せていただき、P病院がヤンゴン以外にもっている支店的な病院とのスカイプでのやり取りをやっているのみせてもらいました。思わず自分のやりたいことがここではもう実現しているのをみて驚いたわけでもあります。とてもいい話でした。我々の方がかえって即決できずでした。私に1週間ミヤンマーに滞在してほしいとのことでした。今後の検討です。
前回行ったV病院へもいきました。ここでもCEO女性経営者が登場しました。
これには理由がありまして、前回行った時に知り合ったミヤンマーでの実業家でもあり、名古屋在住のミヤンマー人で私と同い年の方からの紹介だったのです。やはり人との縁がとても大事だと思いました。以前行った時は通訳にまかせっきりでしたから、雇われ院長との会見だけでした.ここの病院でも糖尿病センターを開設するところだと言ってました。見学もしました。まだこれからでしたが、びっくりしたのは壁にかけてある運動療法でしたが、我々が写真を撮ろうとしたら、会員だけの情報だから 駄目だと言われました。日本であれば誰もが知っている情報を売っている、これから売りつける?のをみて、自分の医学情報も売る価値があることを知りました。
“高橋が関わってくれたら 何度か講演会を開いて まずはミヤンマーの医師の中で有名にしてやるから、そこで糖尿病センターに協力してくれ”と言われました。これも即の提案でした。ここでもビックリでした。これも検討させていただいております。
その先生の先輩がクリニック的なものを立ち上げ 糖尿病専門外来をやると言っておりました。当院でのメディカルクラーク式システムを紹介したところ、非常に関心をもっておられました。場合によっては当院、日本まで見学にきたいとも言っておりましたので ビデオと院内見取り図をみせました。
当院では私の理念からして いかに患者さんと長く話せるかを大切にしたいとの思いから、また電子カルテに入力するのに必死すぎて、患者をみないという基幹病院での批判を反省して、電子カルテへの入力は医療秘書にさせております。そして二つの診察室に一人ずつの医療秘書を配置し、私は二つの部屋を行き来するだけ、私の話した言葉を当院スタッフが入力するシステムを作っております。とても早く、なおかつ患者さんとは話せます。とてもビックリしていました。二つの部屋でやることも想像できていないようでした。
最後に前回視察時にお会いした タン歯科医師に絵をもらいました。とっても親しみのある先生でとても好きです。タン先生の息子は名古屋に在住しており、以前お会いし、”私が名古屋の父だから”と親交を深めたのでタン先生とは何か親戚のような気がしています。下の写真 私も満面の笑みですよね。実りある視察でした。