東名古屋インクレチンセミナーで腸内細菌勉強してきました

2015-04-11 13.40.06

先週土曜日インクレチンセミナーの開会の辞で御挨拶させていただきました。インクレチンとは糖尿病分野の話ですが、今回は腸内細菌の話がメインでした。順天堂大学から金澤先生をお呼びしました。人間の腸内細菌は100兆個であり、出産直後に子供に腸内細菌ができると言われており、以前は子宮内は無菌だと言われていましたが、実は子宮内は無菌でないと言われ始めています。そして自然分娩で子供の腸内細菌が正常に発育するのに対し、帝王切開では腸内細菌が未熟になり、その後いろんな病気をきたすと言われ始めています。成人病は出生時の環境(帝王切開か否か)が関係していることもデータとしてでているようです。
腸内細菌によって脂肪が作られますし、その一部が肝臓で糖をつくることも判明しております。2006年には肥満と腸内細菌の関連が論文化され、肥満の患者さんの便を移植(肛門的にいれる)すると肥満になると言うショッキングなことも発表されています。また腸上皮が高脂肪食によって分断されることもわかってきており、それを抗生剤で予防できる?ことも判明しましたが、実臨床ではまだ懐疑的です。便の半分弱は腸内細菌の死骸です。日本のヤクルトは生きた腸内細菌を測定することに成功して順天堂大学と研究をしています。糖尿病患者さんでの腸内細菌の中身が違っていることが判明してきており、腸内環境を整えることで健康になることが実証されてきています。将来は便移植も含め、腸内細菌が重要視される時代になるでしょう。

牛は草(ほぼ0kcal)で生き続けている事実は、牛は草を腸内で発酵してエネルギーに変換していることからくる。その立役者が腸内細菌であることは考えれば当たり前。牛がokcal? で不思議と考えたことは私すらなかった。だから人間でも経口的にとった食物が腸内で発酵することを考えれば食べるカロリーを細かく設定することに意味があるのか?疑問となる。。。 腸内細菌のトピックスです。

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