私も知らなかったことですが、昨年夏に厚生労働省が遠隔診療の条件を緩和する通達を出しております。そもそも遠隔診療とは、平成9年に厚生労働省が認可しております。通常の保険診療が使えるのです。
周りの医師に聞いてもまったく知らず、当院では9月から患者対象を限定して施行したいと思っております。
この話の発端は5月30日に東京の会社から遠隔診療の話を聞いたのが始まりです。厚生労働省はともかく医療費を減らしたく、人生の週末を病院ですごすのではなく、在宅へシフトしました。2000年に介護保険制度がスタートしてから、医療分野では在宅医療に関してはとても高い金額の設定でしたので、結構いろいろな医師が在宅、介護施設に手を伸ばしました。いつものことですが、だいたい制度が整ってくると国は梯子をはずします。どういことかと言うと 今までは高額医療費だったのを半分くらいにまで下げるのです。聞いた話ですが、国は在宅への転換で思ったより医療費軽減ができなかったのでこの遠隔診療の規制緩和をしたと聞いております。平成9年当初は遠隔診療は僻地医療でのスタートでしたが、昨年は在宅糖尿病患者 在宅高血圧患者等にもOKとなりました。ですから通常にかかっている糖尿病患者さんや高血圧患者さんでもこの診療がOKとなったのです。
遠隔診療の実際は クリニックではこの写真のようにスカイプを通して、 患者さんは主に携帯電話で診療することです。勿論規制はかかっております。定期的診療3回のうち1回は必ず対面医療、通常のクリニックに来てもらう診療をやりなさいということです。また指導管理料等が減額されており、自費的な診療を追加することになります。患者さんは自宅もしくは外出していても 予約した時間に私とスカイプで話せばいいのです。待つ時間も自宅等で好きなことをやっておれます。外出していても その時間帯前後だけ携帯電話をみることになります。患者としてもメリットがあります。ただ症状が安定している方に限られます。
9月限定した患者さんでスタートしてみるつもりです。このコンピューターを通して行う診療は 将来的には海外との連携を視野にいれています。