糖尿病リサーチカンファランス2015.12.13

2015-12-13 09.56.56

最初の演題は糖尿病と陽内細菌。順天堂大学の金澤先生。 以前にも聞いた講演ですが、抗生剤の多用で腸内細菌が変化して糖尿病が発生しやすいというデータ。帝王切開より、自然分娩のほうが腸内細菌には好都合というデータ。高脂肪食で腸内細菌乱れ 小腸壁の細胞をつなぎとめているタイトジャンクションがゆるみ、腸の膜透過性が変化して、腸内細菌が血液中に入りやすいことで血中に腸内細菌増え、炎症が惹起されインスリン抵抗性を招き、糖尿病になる。と予想されております。2012年に便移植によってインスリン感受性が改善した(糖尿病がよくなった)との論文あり。糖尿病患者では特に一部の菌が腸内から血液中に移行しやすいことも報告されています。2012年Natureに 人工甘味料で糖尿病が増える(商品名パルススイート)という論文が載りました。サッカリンが血糖をあげるのでサッカリンを1週間ヒトに投与してみると、耐糖能障害(いわゆる糖尿状態)になる人とならない人がいることがわかりました。その差は何かはまだわかりませんが、耐糖能が悪くなった人の便をラットに移植したら ラットも耐糖能異常になることが確認されています。腸内細菌が糖尿病に関係していることがわかった次第です。そして腸内細菌は1週間という速さで変化するが、個体差があることもわかってきました。

治療についての話もありました。食物繊維と糖尿病罹患率が反比例になっている。腸内細菌から考えても食物繊維は20g/日以上はとることと、高脂肪食(程度がまだ未確定)は避けることが大事とのことでした。

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