残暑を健やかに過ごすために
「残暑を健やかに過ごすために ― 糖尿病患者さんへのアドバイス」
こんにちは。高橋ファミリークリニック院長の高橋です。
お盆を過ぎても厳しい暑さが続き、「残暑」というよりも「酷暑」という言葉の方がしっくりくる年も増えてきました。
気温や湿度の変化は体調に大きな影響を与え、特に糖尿病をお持ちの方にとっては注意すべき点がいくつかあります。
今日は、残暑を乗り切るためのポイントをお伝えします。
■ 1. 脱水に注意
暑さの中で汗をかくと、体内の水分と一緒にミネラルも失われます。
糖尿病患者さんは血糖が高いと尿量が増えやすいため、より脱水になりやすい傾向があります。
- 水分は「こまめに」「少量ずつ」摂取
- スポーツドリンクは糖分が多いため、飲みすぎ注意(必要時は経口補水液や麦茶がおすすめ)
■ 2. 血糖コントロールが乱れやすい
夏の暑さは食欲を低下させ、逆に冷たい麺類やアイス、清涼飲料水に手が伸びがちです。
これらは糖質が多く、血糖値の急上昇につながる食品です。
- 主食はなるべく「雑穀米や冷やし茶そば」など血糖の上がりにくいものを選ぶ
- 間食はアイスクリームよりも「豆腐」「ヨーグルト」「冷たいフルーツ少量」などがおすすめ
■ 3. 熱中症のリスクに注意
糖尿病の合併症として「自律神経障害」があると、汗をかきにくくなることがあります。
そのため体温調節がうまくいかず、熱中症に気づくのが遅れる場合があります。
- 室内でもエアコンを適切に使用(設定温度26〜28℃を目安)
- 強い日差しの時間帯(10時〜15時)の外出はできるだけ避ける
■ 4. 感染症・皮膚トラブルへの注意
汗をかいたまま放置すると、皮膚トラブル(あせも・水虫)が増えます。
糖尿病患者さんは免疫力が低下しやすいため、感染症が悪化しやすいのが特徴です。
- 帰宅後はシャワーで汗を流し、しっかり乾燥させる
- 足のケア(特に爪・指の間)は丁寧に
■ まとめ
残暑を快適に過ごすために大切なのは、
- こまめな水分補給
- 糖質に偏らない食事
- 室温管理と熱中症対策
- 清潔な生活習慣
小さな工夫が、体調を守る大きな一歩になります。
「なんとなく体調が優れないな」と感じた時は、早めに医師へ相談してください。
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